コラム

福島で出会うクラフトビールの世界。初心者におすすめの3つのブルワリー

1. 福島の夏とクラフトビール

東北と聞くと「涼しい」というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、内陸部に広がる福島の夏は、実はとても暑いんです。特に盆地に位置する郡山や会津若松では、30度を超える真夏日が続くことも少なくありません。そんな暑い季節に恋しくなるのが、キンと冷えたビールですよね。

最近は、ただのビールではなく「クラフトビール」に注目が集まっています。専門店や居酒屋はもちろん、スーパーや道の駅でも福島のクラフトビールを見かけるようになりました。でも、種類が多すぎて「どれを選べばいいの?」と迷ってしまう初心者の方も多いはず。

そこで今回は、クラフトビールをこれから楽しみたい方にぴったりな、福島のおすすめブルワリーを3つご紹介します。地元の自然や文化と結びついた味わいを体験すれば、きっと「自分だけの一杯」が見つかりますよ。

2. そもそもクラフトビールって?

まずは基本から。「クラフトビール」という言葉、なんとなく耳にしたことはあっても、実際にはどんなビールを指すのかご存じでしょうか。

クラフトビールとは、大手メーカーの大量生産型ビールと違い、小規模な醸造所(ブルワリー)が丁寧に造る個性豊かなビールのことをいいます。原材料や製法にこだわり、地域の水や農産物を取り入れることで、その土地ならではの味わいが生まれるのが魅力です。

つまり、クラフトビールは「職人が手がけるビール」。ワインや日本酒のように、飲む土地や造り手によってまったく違う個性が楽しめるのです。

3. 福島で味わうクラフトビール3選

■ あぶくまビール(玉川村)

福島県石川郡玉川村にある「あぶくまビール」は、阿武隈川沿いのブルワリーです。主力商品は「乙な麦」(セッションIPA)

IPAと聞くと苦味が強いイメージがありますが、このビールはアルコール度数が低めで軽やか。柑橘や白ぶどうを思わせる爽やかな香りが広がりつつも、苦味は控えめで飲みやすいのが特徴です。普段はビールをあまり飲まないという方にもおすすめの一杯です。自然に囲まれた玉川村でゆったりと飲む一杯は、都会ではなかなか体験できない贅沢かもしれません。

トップページ

■ ホップジャパン(田村市)

二本松市のお隣、田村市にある「ホップジャパン」は、日本でも珍しい「ホップ栽培」から手がけるブルワリーです。ホップはビールの香りと苦味を決める大切な原料。ここでは、自家栽培のホップや地元産ホップを使い、新鮮な香りを生かしたビールを造っています。

「IPA(インディア・ペールエール)」と聞くと「苦みが強いのでは」と身構えてしまう初心者の方も多いと思いますが、ホップジャパンの「セッションIPA」は軽やかで飲みやすい仕上がり。華やかな香りはありながら、アルコール度数が低めでスイスイ飲めるので、ビール初心者にもおすすめです。

さらに、ホップ畑の見学や体験型イベントも行っており、「飲む」だけでなく「学ぶ」「楽しむ」ことができるのも魅力のひとつ。ビールの奥深さに触れるきっかけとして、ぜひ訪れてみてほしいスポットです。

 

引用元 https://hopjapan.com/

■ 猪苗代地ビール(猪苗代町)

福島のクラフトビールといえば、外せないのが「猪苗代地ビール」。猪苗代湖の湖畔に位置し、2Fに併設されたビアレストランでは、自慢の地ビールとオリジナルソーセージが楽しめます。

定番の「ピルスナー」は爽快感があり、夏にぴったり。黄金色に輝く一杯は、ビール初心者でも飲みやすく、何杯でも楽しめる軽やかさがあります。また、黒ビールの「ラオホ」など個性的な銘柄も揃っており、「次はこれを試してみたい」と思わせてくれるラインナップです。

観光地として人気の猪苗代湖や磐梯山を眺めながら飲むビールは格別。旅の途中に立ち寄れば、忘れられない思い出になること間違いなしです。

引用元 http://inawashirojibeer.com/

4. 初心者がクラフトビールを楽しむコツ

クラフトビールに慣れていない方でも、ちょっとした工夫でおいしさを存分に味わえます。

  • グラスに注いで飲む:缶や瓶のままより、香りがふわっと広がり、味わいが深まります。
  • 冷やしすぎない:ラガー系はよく冷やしてOKですが、ヴァイツェンやスタウトは少し温度を上げた方が香りが引き立ちます。
  • 軽めのスタイルから挑戦:最初はセッションIPAやピルスナーがおすすめ。ヴァイツェンやスタウトは慣れてからでも遅くありません。

こうした小さな工夫で、ビールの印象がぐっと変わります。

5. 福島の食とクラフトビールの相性

ビールの楽しみといえば、やっぱり食との組み合わせ。福島の郷土料理とクラフトビールを合わせれば、おいしさも旅気分も倍増です。

  • ソースカツ丼 × セッションIPA(あぶくまビール)
    ジューシーな揚げ物と爽やかな香りのビールがベストマッチ。
  • いか人参 × セッションIPA(ホップジャパン)
    甘じょっぱい味付けにホップの香りが爽やかに調和します。
  • 馬刺し × ピルスナー(猪苗代)
    あっさりとした赤身肉の旨みに、爽快なピルスナーがよく合います。

地域の食材と合わせることで、クラフトビールの楽しみ方がさらに広がります。

6. まとめ:ビール初心者こそ福島へ!

クラフトビールは難しいものではなく、「自分の好きな一杯を探す旅」だと思います。福島には、自然や文化を映し出した個性豊かなブルワリーが揃っており、初心者でも安心して挑戦できる飲みやすいビールが多くあります。

あぶくまビールで爽やかなセッションIPAに出会い、ホップジャパンで香り高い一杯を学び、猪苗代ビールで湖とともに爽快なピルスナーを楽しむ。そんな“クラフトビールめぐり”は、きっと福島旅行の特別な思い出になるはずです。

この夏、福島でクラフトビールの世界に足を踏み入れてみませんか?