「ビールは夏の飲み物」
そんなイメージを持っている人、実はまだまだ多いかもしれません。キンキンに冷えたビールをゴクゴク…たしかに夏のビールは最高です。でも、実は冬こそ本領を発揮するビアスタイルがたくさんあるのをご存じでしょうか。
寒い季節には、体をじんわり温めてくれるアルコール感、コクのある麦の甘み、チョコレートやコーヒーのような深い香りが恋しくなります。今回は、そんな冬の夜にぴったりなビアスタイルを、ビール初心者の方にも分かりやすく紹介していきます。
「冬でもビールってこんなに楽しいんだ」
そう思ってもらえたら嬉しいです。
冬のビール選び、ポイントは「コク」と「温度」

まず最初に、冬ビールを楽しむための考え方を少しだけ。
冬におすすめなのは、
- アルコール度数がやや高め
- 麦の甘みやロースト香がしっかり
- 香りが豊か
といった特徴を持つビールです。また、必ずしもキンキンに冷やす必要はありません。スタイルによっては10〜13℃くらいの、少し高めの温度で飲んだほうが香りや味わいがぐっと広がります。これも冬ビールの楽しさのひとつです。
スタウト|焚き火みたいに心が温まる黒ビール
冬ビールの定番といえば、やっぱりスタウト。真っ黒な見た目から「苦そう」「重そう」と敬遠されがちですが、実はスタウトにはやさしい甘みを持つものも多くあります。ローストした麦芽による、
- コーヒー
- ビターチョコ
- カカオ
のような香りは、寒い夜に驚くほどよく合います。特におすすめなのは、
- ミルクスタウト
- オートミールスタウト
といった、口当たりがなめらかなタイプ。まるで「飲むデザート」のような感覚で楽しめます。こたつに入りながら、チビチビ飲むスタウト。これが冬の贅沢です。
ポーター|スタウトより少し軽やか、大人の一杯
スタウトとよく似た黒ビールにポーターがあります。違いをざっくり言うと、ポーターはスタウトより軽め。ロースト感はありつつも、飲み口は比較的すっきり。「黒ビールに興味はあるけど、重すぎるのはちょっと…」という人には、まずポーターがおすすめです。冬の夜、読書や映画のお供にぴったりなビールで、静かな時間を楽しみたい人向けの一本です。
バーレイワイン|ビールなのにワイン?冬の主役級
名前だけ聞くと混乱するかもしれませんが、バーレイワイン(Barley Wine)はれっきとしたビールです。特徴はなんといっても、
- アルコール度数8〜12%以上
- 濃厚な麦の甘み
- ドライフルーツやキャラメルのような香り
一口飲むと「これはゆっくり飲むやつだ」と分かります。バーレイワインは、グラスに注いで少しずつ味わうのが正解。飲み進めるうちに、温度が上がって香りがどんどん変化していくのも楽しいポイントです。冬の特別な夜に、ぜひ一度試してほしいビアスタイルです。
ドッペルボック|ドイツ生まれの“飲むパン”
ドッペルボックは、ドイツの修道院で生まれたビール。修道士たちが断食中の栄養補給として飲んでいたことから、「液体のパン」とも呼ばれています。
その名の通り、
- 麦の甘みが非常に豊か
- トーストやカラメルのような風味
- アルコール度数もやや高め
寒い日に飲むと、体の芯から温まる感じがします。肉料理や煮込み料理との相性も抜群で、冬の食卓を一段階レベルアップさせてくれる存在です。
ベルジャン・ダーク・ストロングエール|スパイス香る冬のご褒美
ベルギービール好きなら外せないのが、ベルジャン・ダーク・ストロングエール。
濃い色合いとともに、
- プラム
- レーズン
- ドライフルーツ
といったスパイシーで複雑な香りが楽しめます。これらはスパイスを入れているわけではなく、酵母由来の香りなのが面白いところ。クリスマスや年末年始など、特別感のあるシーンにぴったり。グラスを傾けるだけで、ちょっと贅沢な気分になれます。
ウィンタービール・スパイスビール|季節限定の楽しみ
冬になると、ブルワリー各社から登場するのがウィンタービールやスパイスビール。シナモン、オレンジピール、ジンジャーなど、冬らしい香りをまとったビールは、まさにこの季節だけの楽しみです。好みもありますが、「冬だし、ちょっと冒険してみようかな」くらいの気持ちで選ぶのがおすすめ。気に入った一本に出会えたら、それもまた冬の思い出になります。
冬のビールは“ゆっくり”が一番うまい
冬におすすめなビアスタイルに共通しているのは、
「急がず、ゆっくり楽しむ」ということ。
一気に飲むのではなく、
- 香りを感じる
- 温度変化を楽しむ
- 食事や時間と一緒に味わう
そうすることで、ビールの奥深さがぐっと見えてきます。「今日は寒いから、ビールはやめておこう」
ではなく、「寒いからこそ、このビールにしよう」そんな選び方ができるようになると、冬のビール時間はもっと楽しくなります。この冬、ぜひ“冬向きビール”の世界に足を踏み入れてみてください。
きっと、あなたのお気に入りの一杯が見つかるはずです。






